衆議院-厚生労働委員会 2019年(平成31年)11月08日
 (国会会議録検索システムより抜粋) ※この質疑の動画はこちら






○盛山委員長 次に、本多平直君。

○本多委員 立憲民主党の本多平直です。  共同会派を代表して、質問をさせていただきます。  ハンセン病の大切な問題の前なんですが、まず、昨晩から報道がございます件について、大臣に質問をさせていただきたいと思います。  安倍政権の鳴り物入りで進められております全世代型社会保障検討会議、この会議の中で政府の意に反するような発言をされた、ましてや経団連の会長という立場のある方の発言が、意図的にかどうか、これから調査が進むと思いますが、削除されていたという問題がございます。  とんでもない、議事要旨としてもここは抜かしちゃいけないところだと思いますし、議事録であれば改ざんだということになる。まさに安倍政権、一連、森友問題から続いてきている問題がまだことしになってからも起こっているという、大変な問題が発覚をしてまいりました。  そもそも、検討の俎上に上がっている在職老齢年金、これの廃止、見直しをすると一部の高額所得者の年金は上がり、一般の中低所得の人間の年金が下げられる可能性があるという、非常に問題のあるものについて、この動機を、一部の高額所得者の意欲がどうなるかという大事なことについて触れた経団連会長の発言について、議事録から意図的に削除をする、改ざんをする、こういう疑いが出ています。  そこで、お聞きをしたいんですが、この九月二十日の問題になった初会合、加藤大臣も出ていらっしゃいますが、年金を所管する大臣として、ましてや経団連会長が、今政府が進めようとしている年金制度の方向と反対の、経営者から見ると、意欲を減退させることはないというような趣旨の発言をされた御記憶はございますか。

○加藤国務大臣 九月二十日の第一回の全世代型社会保障検討会議、私もメンバーの一人として参加をさせていただきました。  今の委員御指摘の議事録、あるいは議事概要、あるいはそこにおける発言に関しては、本人、例えばそこで私が話をしたことについてはしゃべってもいい、ただ、他者がしゃべったことについては内閣官房に一任する、こういう仕組みになっておりますので、私の発言であればともかく、それ以外については内閣官房の方でお聞きをいただければと思います。

○本多委員 では、この大事な問題について経団連の会長が発言をされた記憶はございますか。

○加藤国務大臣 経団連の会長が出席をされていたということと、それから有識者からそれぞれ発言が求められた、それはそのとおりだと思いますが、ただ、個々については、先ほど申し上げたように、その議事において内閣官房の責任を持ってそれには対応する、こういう仕組みになっておりますので、私の方からは、それ以上の発言は控えさせていただきたいというふうに思います。(発言する者あり)

○盛山委員長 本多君、質問を続けてください。

○本多委員 議事整理の間は時間をとめていただくように、よろしくお願いします。  大臣、議事録が載っている会議なんです。大臣が出ていらっしゃったんです。年金に対して大事な発言を経団連の会長がされているんです。一言一句じゃなくてもいいんですが、もう議事録は出ているんです、内閣官房から。大臣の記憶があったかどうかと聞いているんです。これはもう別に、こんなことも言えないんなら、国の税金を使って会議をやっている意味がないじゃないですか。まず、記憶があるかどうかお答えください。

○加藤国務大臣 これは検討会議だけでなくて、一般的な政府における会議は全部そういう仕切りでやっているんですよ。ですから、そのルールの中で、そしてそれを前提に、他の、要するに政府以外の参加者もそれにのっとって対応していただいている、あるいはそういうことを前提に参加をされている。  したがって、今回についても、私から申し上げられるのは先ほどが限界であって、私が何をしゃべったかに関しては私からもちろん答弁させていただきますけれども、私以外の者についての発言については、御本人か、あるいは内閣官房からお聞きをいただきたいというふうに思います。(発言する者あり)

○盛山委員長 続行してください。続行してください。本多委員、続けてください。

○本多委員 では、議事録に載っている発言は認められるんですか。  では、例えば、こういう発言はあったんですか。もうこれは議事録に載っています。内閣官房の、財源の問題もあるので慎重に検討した方がいい、この発言は認められますか。内閣官房のホームページに載っているんです。

○加藤国務大臣 ですから、それに対して私が言及するのではなくて、そうした議事録、議事概要だと思いますけれども、それが内閣官房の責任で出ているのであれば、それはそういうものなんだろうというふうに思います。

○本多委員 それで、この内閣官房の議事録の中に、大事な、この制度の根幹にかかわる、働いている人間の意欲なんかそがないんだという経団連の会長の発言が削除されていたという疑惑が発生をしています。  この制度を所管をしている大臣としても、経緯を調べて、内閣官房と調整していただいて、理事会に報告をしていただけますか。  どういう経緯でこの発言の一部が載って、発言の一部は削除されているのか。この事実関係を調べて、内閣官房と調整をして、この委員会は年金を所管をしています、ここに、理事会にきちんと報告していただくということを答弁いただけますか。

○盛山委員長 本多君に私の方からお答えをいたします。  先ほどの理事会の場で本件については協議が行われていたところでありまして、現在休憩という形で、委員会後また協議を続けることになっておりますので、理事会での協議を待っていただきたいと思います。

○本多委員 その協議でいいんですが、私は理事会に入っていませんので、私は質問者として、大臣にもその調査に御協力をいただけますか、内閣官房と協力をして、経緯を調査をして報告をしていただけますかと。これは言えると思います。

○加藤国務大臣 ちょっと、委員会の協議のことは私は存じ上げませんが、私の方からは、厚生労働委員会で委員からそういう話があった、そのことは内閣官房にお伝えいたします。

○本多委員 それでは、ハンセン病の質問に移りたいと思います。  今回、私も、きょう、ようやくこの法案が審議をされ、成立をしていくことになると信じておりますが、ここまで、ハンセン病元患者の皆さんの家族の問題が大変遅い、なかなか取り組んでこられなかった、このことについては立法府にいる一員として私からも心からおわびを申し上げたいと思いますし、そのことを反省をしたいと思います。  そして、きょう、いろいろな方の御努力の中でこの法案がかかってきたということ、いろいろな御努力をいただいた皆さんに敬意を表したいと思いますし、安倍政権の政策にはいろいろ言ってまいりましたが、今回の控訴断念という判断については、政府内にもいろいろ意見があった中で賢明な判断をしていただいたということも率直に評価をしたいと思います。  そしてまた、我が党だけに限っても、例えば、らい予防法の廃止に尽力をしました菅元首相を始め、きょうおられます阿部知子先生も私と一緒にこの法案作成の作業に携わりました。元議懇の会長を務めた川内博史さんも、大変この問題に尽力をされてこられました。こうした多くの各党の議員の力でようやく、大変おくればせながら今回この法律がこうしてこの委員会にかかってくるという状態、大変喜ばしく私も思っています。  この一連の審議の中で、私も、法案を作成をするワーキングチームに我が党からは阿部知子さんと一緒に出させていただいたんですが、共同会派として、幾つか、ここだけは何とか入れてほしいということで、協議の柱を立てさせていただきました。  今回、私、この法案を見て、前文におわび、反省の主体をはっきり国会と政府と明記をしたということは非常に重要なことだと思っています。この件について我々と認識をともにするのか、大臣から御答弁をいただければと思います。

○加藤国務大臣 法案そのものはこれから提出されるということで、こういう法案が合意をされたということを前提にお話をさせていただきたいと思いますけれども。  やはり、これまでの施設入所政策のもとで、ハンセン病の元患者の方のみならず、御家族の方々も、長きにわたって本当に極めて厳しい偏見、差別があり、その中で家族関係も阻害をされてきた。そうした事実、本当に御苦労また御苦痛、御苦難を強いられてきた、そのことを我々はしっかり受けとめ、そして、その間の政府の対応について反省をし、おわびを申し上げるということ、そういった立場の中で、今回、多くの皆さん方のお力でおまとめをいただきましたその内容、そして、そこに至る過程で議員懇談会からさまざまな御意見もいただいております。また、御家族の方からもお話を聞かせていただきました。  そうしたことを踏まえて、ハンセン病に係る偏見、差別の解消、あるいは家族関係の回復、これらに向けて、政府として責任を持って取り組んでいきたいというふうに考えております。

○本多委員 もう少し寄り添って答弁をしていただければと思ったんですが、法案が通りましたら、この思いをしっかり受けとめて行政に当たっていただきたいと思います。  もう一点、この法案作成に当たって、死亡された原告の方々の取扱いについても、しっかりとこの皆さんについても含めるべきだ、しかし法的整合性はどうなんだと、いろいろな議論をワーキングチームの中でもさせていただきました。  こうした中で、実は厚生労働省さんにもいろいろお知恵をいただいて、名誉回復一時金を支給するという案にまとまっております。このことについても厚生労働大臣から一言コメントをいただければと思います。

○加藤国務大臣 この法施行前に亡くなられた原告の方々に対して、議員懇談会の合同ワーキングチームで、訴訟を通じてこの問題の解決を促したということに鑑み、特にこれに敬意を表し、ねぎらい、いたわり、もってハンセン病元患者の家族の名誉の回復に資するため、特別一時金を支給することとされたということ、そのことは私どもよく承知をしております。  厚生労働省としても、こうした特別一時金の趣旨を十分に踏まえて、訴訟を提起する決断をされ、法施行前に亡くなった方々に対して、補償金とは性格が異なるものではありますけれども、特別一時金について適切に支給をしていきたいというふうに考えています。

○本多委員 ぜひこの趣旨を、もちろん皆さんでつくり上げてきた法案ではありますけれども、特に我々の共同会派で強く申し上げた点、いろいろな工夫をいただいて実現をしていただいた、そのことをしっかりと行政の中でも進めていっていただきたいと思います。  もちろん、この法律が通ったとしても、これで偏見、差別、家族の皆さんの被害の回復がすぐに実現するわけではありません。  それで、解決促進法の十七条の中には、相談、情報提供、助言という内容が含まれています。いろいろな案が考えられるんですが、私は、家族相互の皆さん、同じ体験をされた皆さんが集まっていろいろな情報、思いを共有する場や会合、英語で言うとピアサポート、セルフヘルプグループ、こういう言い方をすると思うんですが、こうしたもの、それから、例えば体験を出版する、こうしたことに財政支援をする、こういった具体策。いろいろこれから考えていくと思うんですけれども、一つ提案をさせていただきたいんですが、こういう提案は具体策としていかがでしょうか。

○加藤国務大臣 先月、厚生労働省、法務省、そして文部科学省に、原告団家族代表等との協議の場として、ハンセン病に係る偏見、差別の解消に向けた協議会を立ち上げ、御家族の皆さんからも貴重なお話や御意見を伺って議論を進めているわけでございます。  協議会においても、家族関係の回復の促進、専門家による支援体制、あるいは、要請書の中においては当事者のエンパワーメントの活用といったことも含まれておりまして、多分そういったものに今委員の家族相互のピアサポート等が含まれるんだろうと思いますけれども、そうしたことも踏まえて具体的に議論をさせていただきたいというふうに考えておりまして、引き続き、今御提案のあった点、あるいはそうした御家族の方々のお話、それらも踏まえて、家族関係の回復を促進するためにはどうすべきなのか、そういった観点に立って取り組んでいきたいと思います。

○本多委員 今大臣からも答弁ありましたけれども、この相談、情報提供、助言については家族の皆さんの思いをしっかり受けとめながら進めていただきたいということを強く申し上げておきます。  実は、私、このハンセン病の問題にかかわるきっかけになりましたのは、与党当時に総理大臣補佐官を務めておりまして、その際、家族の方とはちょっと別に、元患者さんの話になるんですが、療養所の定員の問題、これがもう、定数削減が非常に厳しく、ずっと政権ごとにかかっておりまして、非常に実態にそぐわない、介護や看護に当たる皆さんの定数が無理な削減をされて、大変不安な思いの中で、入られている皆さんはハンガーストライキもしなきゃいけないというような状況の中で、過去、大臣と交渉してまいりました。  そして、当然、加藤大臣はどちらかというと定員管理の側の内閣人事局の局長も務められましたのでこの問題は詳しいと思うんですが、実は、その定員削減の枠はかかっているけれども、我が政権当時であると小宮山洋子厚生労働大臣、それから自民党に戻った後も田村憲久厚生労働大臣などの非常に熱い思いの中で、定員削減の枠を取り戻す、増員をすることでこの環境の維持を、何とか食いとめてきた経過がございます。  当時、そのことを、定員管理に厳しい側の内閣人事局も理解をいただいていると思うんですが、この一連の事情。普通の施設じゃないんですね。国の間違った政策によって大変な思いをされた皆さんの老後をきちんと、不安な思いをさせないというこの定員の問題、どういうふうに認識をされているか、お答えをいただけますか。

○加藤国務大臣 このハンセン療養所の定員について、今委員御指摘のように、定員合理化の対象ということで、これまで逐次定員が削減をされてきた。  そうした中で、もうこれ以上定員を削減されては困るということで、療養所に入所されている方を中心に、ハンガーストライキでもやって我々のこうした状況をしっかりと示していきたい、そういう強い思いを踏まえて、当時の厚生労働大臣、あるいは厚生労働大臣を経験された方々も間に入りながら、二十六年八月に統一交渉団との間で、入所者の皆さんの高齢化が進み、職員の介護、看護によらなければ日々の生活を維持することが困難となっている方もふえている、そういったことを踏まえた合意書が締結をされて、合意の中身はもう説明いたしませんけれども、それを踏まえて今やっております。  ただ、定員については、その合意を単に機械的にするだけではなくて、やはり入所者の療養環境の状況を踏まえて、そして医療、介護の質を確保していく、そういう観点に立ってこれまでも取り組んでまいりましたし、引き続き療養環境の充実に努めていきたいと考えています。

○本多委員 大変いい答弁をしていただいたと思うんですが、この平成二十六年八月の合意は、あくまで最低限と私は捉えています。  だんだん入所者の皆さんの介護の必要度も高まっていますので、今回、この法律には介護環境の整備に加えて充実という文言が入りました。これは過去の議員立法でも例がないということを衆議院の法制局からもお聞きをいたしました。ぜひ、この観点に立ってしっかりと充実を進めていくということを、そして、二十六年の合意はあくまで最低限のところであって、実態を踏まえたということを、もう一度最後に、今回まとまった法案に整備に加え充実という新しい文言を入れたことを踏まえて、お答えをいただければと思います。

○加藤国務大臣 国立ハンセン病療養所に入所されている皆さんが安心して生活を営んでいただけるように、これまでも医師、介護員の確保、処遇改善に努めてまいりましたが、先ほども他の委員への答弁がありましたように、医師については特になかなか確保ができない、こういう状況もあります。そして、その上で、委員のお話がありましたように、入所者の方の高齢化が進み、医療、介護に対するニーズも高まってきている。そういった意味において、医療及び介護に対する体制の充実、これは必要だというふうに認識をしております。  そういった意味で、今回の改正法案にもそういった趣旨が今お話があったように載っているということを踏まえながら、もちろん合意は合意としてきちんと守りながら、しかし、先ほど申し上げた、機械的に適用するのではなくて、入所者の皆さん方の医療、介護を含めた療養環境の整備、これにしっかりと当たっていきたいというふうに考えております。

○本多委員 ぜひ、介護環境の充実に向けてしっかりと取り組んでいただくことを申し上げて、私の質問を終わります。

○盛山委員長 次に、泉健太君。