衆議院-予算委員会第四分科会 2005年(平成17年)02月28日




本日の会議に付した案件  平成十七年度一般会計予算  平成十七年度特別会計予算  平成十七年度政府関係機関予算  (文部科学省所管)

○本多分科員

 民主党の本多平直でございます。 きょうは、薬害についての教育等のテーマで大臣に質問をさせていただきたいと思います。今までも、委員会では大臣に御答弁をいただくという形でやってきておりますので、若干具体の内容にもわたりますけれども、大臣からの御答弁をぜひよろしくお願いしたいと思います。

まず、大臣にお伺いをしたいと思います。薬害という問題について、大臣はどのように御認識をされていらっしゃるでしょうか。

○中山国務大臣

 薬害エイズ問題やサリドマイド事件など、医薬品等に起因する感染症や副作用による健康被害で多くの方々が苦しまれているわけでございまして、このような悲惨な被害は繰り返してはならぬ、このように考えるところでございまして、教育を預かる文部科学省といたしましても、このような医薬品等による悲惨な被害を防止するという社会的要請にこたえるため、大学の薬学教育を初めとして、医薬関係人材の養成に関する教育の充実強化に努めていかないかぬ、このように考えているところでございます。

○本多分科員

 大変大きな被害が繰り返されているというところも大切なポイントだと思います。当然、大臣の御認識どおりであると思います。

私は、当然、この問題、一義的には厚生労働省が大きな責任を持っている課題であると認識をしておりますけれども、実は、長い間被害者の皆様の声を聞いていて、最初は被害者の皆さん、被害の補償とか責任を当然求めるわけですけれども、今後薬害を起こさないということが次の本当に大きな願いになっているんですね。そのときに実は文部科学省が大変大きな役割を担っているということを、私も最初はなかなか気づかなかったんですけれども、被害者の方々から長年お話を聞いているうちに認識をするようになってまいりました。今大臣の方からも、文部科学省もしっかりこのことには責任があるんだというお話をいただきましたので、少し具体的に御質問させていただきます。

まず、今大臣のお話の中には大学教育の話があったのですけれども、そこに行く前に、初等中等教育、小学校、中学校、高校での教育についてお話を伺いたいんです。

薬害というものがあるんだ、起こってきたんだというこの事実を、まずは知らせるという意味ですね。医学者になる人、薬剤師さんになる人だけに限らず、多くの国民にまずこういうことがあったということを知らせることというのは、私は、薬害を今後防いでいくまず第一歩だと考えています。

ところが、教科書を見てみますと、一部の教科書が前向きに、高校の保健体育の教科書なんかには載っているんですけれども、実は、この教科書いいなと思って前の教科書と比べますと、一つ前の版には薬害エイズが載っているんだけれども、薬害エイズが今度は消えてサリドマイドとスモンだけになったりとか、いいと思っている教科書でもなかなか記述が、私から考えると大事だと思うものが消えていたり、こういうふうにまちまちですし、そしてまた、本来もっと教えてほしい小学校、中学校の方の教科書にほとんど載っていないという現状がございます。

そうだとしますと、私は、これは学習指導要領の中にある程度薬害という問題を書き込むべきではないか、そういうふうに考えておるんですけれども、大臣のお考えはいかがでしょうか。

○中山国務大臣

 我々が薬を服用するとき、これはもう当然効くものだ、プラスの面しか考えないわけですけれども、薬害というマイナスのそういった作用もあるんだということは、これは小さいころから当然基本的な知識として知っておくべきだ、このように考えるわけですね。

今、教科書の引用がありましたけれども、確かに、そのときそのときいろいろな事件が起こりますから、薬害エイズのときは薬害エイズがどうしても教科書に載りますし、次のあれが起こればまた、どうしてもそのときそのとき変わっていくことはしようがないと思いますけれども、基本的に、そういったような薬害というものがあるんだということにつきましては、これはやはり小さいころから、本当に小学校のころからきちっと教えておくべきだ、このように考えているところでございます。

中学校や高等学校の社会科や公民科、保健などの教科書に薬害に関する記述が見られるということは御指摘のあったとおりでございますが、今、実は学習指導要領全般の見直しを中教審にお願いしているところでございますが、その中でいわゆる教科内容の充実改善等についても御審議いただくことになっているわけでございまして、具体的にどのような内容を盛り込むかということにつきましては、国民共通に指導すべき内容、どういうようなものを示すかというふうな、いわゆる国民的な観点からいろいろな御指示もいただいているわけでございまして、広く国民のいろいろな意見も伺いながら総合的に検討していく、その中でそういったことについてもできるだけ取り上げるようにしていかないかぬ、このように考えておるところでございます。

○本多分科員

 まず、大臣のお考えとして、小学校、中学校、高校でも薬害というものの存在をしっかり教えるべきだという大臣の御答弁、ありがとうございます。

ちょっと大臣、今、勘違いされていませんか。小学校の社会科、中学校の公民、高校の公民なんかに載っているのは薬害の記述ではないと思います。公害が載っているという話なんです。実は私がこれから質問しようと思っていたところなんですけれども、当然、学習指導要領について、すべて何でも書き込むというわけにはなかなかいかないというのはわかっているんです。

ただ、私が例に一つ挙げたかったのが、今大臣もちょっと間違って言われたと思うんですが、公害の件なんです。公害という問題も、日本で多くの方々が健康に被害を起こして、私も学校でしっかり習いました。四大公害病ということで、水俣病であるとかイタイイタイ病、地図とあわせて習ったことで、本当にこういう大きな問題があるんだということを認識しました。おかげと言ってはなんですけれども、公害という問題、日本では大分少なくなってきたという現状があると思っています。

そんな観点から、公害というのはしっかり教えろということで、小学校の社会、中学校の公民、高校の公民の学習指導要領には載っているんですね。ですから、これとの横並びでも、何とか薬害というのをこの程度には指導要領に書いていただけるということを御検討いただけないかというお願いなんです。

○中山国務大臣

 この中学校や高校の教科書の中にも、今言われました、消費者保護とか企業の役割あるいは疾病の予防などに関する学習の中で、薬害に関する記述も見られるということのようでございます。

それから、具体的にどのようなことを盛り込むかということにつきましては、今、諮問している段階なものですから、私が具体的に、こうします、ああしますと、まず先取りして言うのはちょっと差し控えたいと思いますけれども、そういったことは重要だと思いますし、また、そういったいろいろな御要望もあるということはしっかり認識しておるところでございます。

○本多分科員

 ありがとうございます。 私も、中央教育審議会で今、これも大臣の御英断なわけですよね。ある程度、十年ぐらいは一度変えたら変えないということを、大臣は大変リーダーシップがあられて、これは大きな論争も呼んでいるテーマだと思っています。そういう大きな、例えばゆとり教育がどうであるとか、そういう大きな方向転換の話も私は大変大切だと思って、これはまたしっかり議論をしていただきたい。

そして、教科書の中身を全部政治家の指示どおり学習指導要領で決められるというのも、これもまた中立性の観点からいっても、私も必ずしもいいとは思わないんです。

ただ、やはりいろいろな国民の声を吸い上げて、特に数が多い皆さんではありません、薬害の被害者の皆さん。ただ、この思いというのは、私は普遍化し得る思いだと思っています。

そしてまた、学習指導要領の作業というのは中央教育審議会でやるということは建前にはなっていますけれども、私が理解するところでは、事実上、文部科学省の官僚の皆さんも大変その下準備の段階ということはされていると承知をしております。

ですから、大臣としても、大きな方向転換のことも示されている大変リーダーシップのある大臣だと私は思っていますので、こういう個別の課題も、あれぐらいあの若い議員も言っていたし、入れるのを研究してみろやぐらいのことを、ちょっと事務方の方に指示をするなんというお考えはございませんか。

○中山国務大臣

 実は、私、大臣になる前に、スティーブンス・ジョンソン症候群の方々と何度もお目にかかって、いろいろと御要望等を聞いて、それは本当に悲惨な状況等についてはよく知っているものですから、これは非常に重要なことだ、大事なことだ、こう思っております。

そういったことを文部省の事務方がどれほど認識しているかどうかわかりませんが、聞きましたら、毎年そういった方が来られまして話を伺っているというふうに聞いていますので、そういったことはしっかり受けとめて対処していくべきものだ、このように認識しているところでございます。

○本多分科員

 具体的にスティーブンス・ジョンソン症のお話も挙げられて、大臣が大変薬害に御理解があるということがわかりました。

私も、学習指導要領の改訂がまた何年も先だということでしたら、こう一生懸命言わないんですけれども、ちょうどまた大臣の御決断で一つあるわけですから、ぜひ具体的な部分についても大臣から一定の御指示、公害程度ですね、公害も本当に大きな問題でした。公害はきちんと学習指導要領に書かれていますから、公害程度の記述をどこかに出すことで、教科書会社もやはりこれは触れなきゃということで、やはり薬害をなくしていく一つの道だと思っていますので、ぜひとも前向きな御検討をお願いしたいと思っています。

次に、大学とか専門教育の場面に移りたいと思います。

これは、既に大臣も御答弁をいただいたとおり大変大切な分野で、これからお医者さんになる方や薬剤師、看護師になる方に薬害の話をしっかりと教えていくというのは大変大切なことだと私は思っています。

当然、薬に副作用があるとか、そういう具体的、病理的な話というのはされなくてはいけないんですけれども、私がこれから申し上げるのは、その病理的に必ず医薬品に伴って起こってくる副作用という話とはまた別に、社会的にいろいろな要因が絡まり合って薬害ということが起こり得るということをしっかりと高等教育でも教えることが必要だと考えていますけれども、これの取り組みの現状、今大臣が把握されている現状をお答えいただければと思います。

○中山国務大臣

 昭和四十年ごろでしたか、私は役所に入ってすぐに水俣の海で遊んだことがあったんですけれども、そのころはまだ水俣病のことも全然知られていませんで、本当にきれいな海で泳いだのを覚えています。その後、あの水俣病が発生したわけでございまして、我々が知らないところでいろいろな、やはりその時代、時代で薬害とかいろいろな公害が出てくるものだなということをしっかり踏まえた上で、そういう医学といいますか医療、あるいは大学におきましても、きちっとそういったことも踏まえて授業といいますか教育が行われなきゃいけないということを日ごろから感じておるところでございます。

そういった中で、今、医薬分業の進展、あるいは医療技術が高度化している状況の中で医薬品の適正な使用というものを一層進めるために、医薬品を安全、有効に活用できる人材を養成するということがこれまで以上に私は求められている、このように考えるわけでございまして、将来の医療の担い手を養成する医学、薬学教育等におきまして、薬害の防止に関する教育の充実を図ることがますます重要になってきている、このように考えているわけでございます。

さらに、現在の医療人養成におきましては、それぞれの分野のモデルコアカリキュラム等の中に、医薬品の適正使用とかあるいは代表的な薬害の例について、その原因と社会的背景等を理解することなどが学生の到達目標として設定されているわけでございます。各大学におきましては、これらを踏まえまして、例えば薬害問題につきましては、薬理学的、医学的な観点だけではなくて、医療倫理とかあるいは人権学習的な観点からの授業を展開するなど、こういう関連する教育の充実ということについても幅広く取り組んでいるというふうに承知しておるところでございます。

○本多分科員

 高等教育に関しては、被害者の皆さんからの声もかなり文部科学省の皆さんしっかりと聞いていただいて、人権それから社会的な観点からの薬害というものをしっかり授業の中に取り入れている大学がふえています。

しかし、文部科学省さんが出されている調査自体でも、まだそういう授業をしていない大学というのが調査の中でも若干残っていたりします。大学教育というのは、これまた全部を国から押しつけるわけにはいかない難しいところはあると思うんですけれども、これまでの国会答弁でも、促すという表現では御答弁いただいているんですけれども、ぜひとも今後ともしっかりとこの部分、各大学にお願いベース、もうちょっと強いところでしっかりしていただけるのかどうかというのが一点。

もう一点。実は大事な、大変効果があるのが、被害当事者の皆さんの声を聞く授業なんです。これは私がお知り合いの薬害の被害者の皆さんも講師としていろいろな大学に行っているんですけれども、大変評判がいいそうで、来年も来てくださいという声がたくさんあるそうです。

やはり、私もそうなんですけれども、本や新聞、テレビで見るのと、実際にその方の話をじかに聞くのは、大臣もお会いになっているということですけれども、全然違うわけで、今後、医療に従事する皆さんにはぜひともこういう経験をしてほしいと思うので、こういうことをしっかりと促していくという点、いかがでしょうか。

○中山国務大臣

 先ほども言いましたように、いわゆる医療倫理とか、あるいは人権学習、そういったことの観点からも幅広く授業を行うようにということは、ぜひ大学側もやっていただきたいと思いますけれども、今御指摘のように、本当に私も実際にお会いして、本当にひどいな、大変ですね、慰めの言葉がないというか、風邪薬だと思って、早く治したいから飲みますよね、だけれども失明とか、本当に長い間苦しまれる、そういった方々と直接会いまして、その事の重大性ということをもう本当に認識したわけでございます。

これからそういう医学関係や薬学関係に進む人たちに、こういうことなんですよ、あなたたちの仕事というのは、極めて重要な、大変な、実はいいこともあれば悪いことも引き起こす可能性があるんだということをしっかり自覚した上で勉強してもらうということは本当に大事なことだ、このように考えているわけでございます。

文部科学省といたしましては、こういった薬害問題の重要性にかんがみまして、今後とも引き続き医療人養成におきましてはこの問題に関する教育の充実が図られるように、さらにまた、全国医学部長病院長会議というようないろいろな機会がございますので、そういったところで各大学における取り組みの強化ということについてもお願いしてまいりたい、このように考えております。

○本多分科員

 ありがとうございます。

一点、ちょっと具体的になってしまうんですが、大学教育には学習指導要領がございません。薬学部、医学部にはそれぞれ独自にモデルコアカリキュラムという学習指導要領のようなものがあるわけです。

実は、細かく読んでみますと、薬学の方にはしっかり、代表的な薬害の例、その原因と社会的背景を説明し、これを回避する手段を討議するなんという、非常に私から見たらいいカリキュラムが載っているのですけれども、医学の方はもうちょっと漠然とした書き方なんですね、副作用報告と有害事象報告の意義を説明できると。

これは個別につくっているもので、なかなかそこまで大臣にとも思うのですけれども、医学の方も全く同じ、大切だと思うので、ちょっと事務方というかこういうのを研究している方々に、医学の方もそれぐらいしっかり書いたらどうだというようなことを、大臣から検討を指示していただくお考えはありませんか。

○中山国務大臣

 現在、医学教育におきましては、平成十三年度に文部科学省の調査研究協力者会議が作成いたしましたモデルコアカリキュラムの中に、生物製剤の副作用とか、副作用報告と有害事象報告などの事項に基づきまして薬害問題も積極的に取り上げられているわけでございまして、各大学におきまして、薬理学等の医学的な観点だけではなくて、医療倫理や人権学習的な観点からの授業が行われているというふうに聞いておるところでございまして、御指摘の薬害問題を医学研究モデルコアカリキュラムに具体的に取り込むべきという点につきましては、今後、大学関係者等の専門家によりモデルコアカリキュラムが見直される際に、一つの重要な視点として検討されるように促してまいりたい、このように考えております。

○本多分科員

 ありがとうございます。

ぜひ、そこのところしっかり、こういうのというのは、ここに書いてもさらにもう一段階、実際に大学でカリキュラムをやるところに、いい大学では強く教えてもらえるし、薄い大学では薄められちゃう可能性もあるので、最低限こういうところにはしっかりと、さっきの学習指導要領の話も一緒です、書いたから教科書が一生懸命書いてくれるとは限らないわけで、ぜひと

も最低限書いていただくために努力をしていただきたいと思っています。 最終的には国家試験でこういう問題がたくさん出ればいいと私も思っていまして、ここは所管が厚生労働省さんということですから、本当だったら厚生労働大臣に私も今度機会があればまたお話をしていきたいと思うのですけれども、所管外ですけれども、国務大臣として、国家試験でしっかりこういうことを出していくべきだという私の考え方に、どのようにお考えでしょうか。

○中山国務大臣

 そこのところで、きちっとそういった問題、そういったことも問われますよということであれば、学生たちもしっかり勉強すると思いますので、それはやはり本来そうなのかな、こう思いますけれども、所管外ですので余りこれ以上申し上げませんが、機会がありましたらまた大臣の方にも話したいし、また、どうか先生の方からも少し指摘していただきたいと思います。

○本多分科員

 ありがとうございます。

もう一点お願いなんですけれども、実は、もう五年以上になるのかな、薬害エイズの直後からずっと、いろいろな薬害に遭われた方々が、厚生労働省には具体的に、もうちょっと薬害を具体的に防ぐため、それからその後のいろいろな医療体制の問題なんかで交渉に行っているのですね。それとあわせて文部科学省にも行っていまして、実は私も、秘書だったのですけれども、議員の付き添いということでほぼ毎年皆さんと一緒に文部科学省に伺っています。官僚の皆さんも大変一生懸命話を聞いていただいていると思っているんですけれども、やはり担当者の方がかわっていきますし、非常にリーダーシップを発揮するという意味では、やはり大臣にも一度話を聞いていただきたいというのが被害者の皆さんの思いなんです。

実を言いますと、かなりいいところまで話がいったことが一度ありまして、役人の方が、もうある意味押し切られる形ではあったんですけれども、スケジュールが合えば調整しますよというところまでしていただいたのですけれども、ちょっとほかのいろいろな事情で大臣とお会いするチャンスがつくれないまま来ているのです。

今、私、お話を伺っていて、大臣がスティーブンス・ジョンソン症の方と何度もお会いをしているというお話も伺いました。もうわかっていらっしゃるのかもしれないのですけれども、ほかにも多くの、スモン、サリドマイドから始まって、陣痛促進剤で奥さんを亡くされた方とか、当然、薬害エイズの方、最近の新しい薬害の被害者の方々もいます。

厚生労働省さんですと、きちんと責任をどうするかとか、今後の補償をどうするかという非常に重いテーマですと、なかなか大臣が会いたがらない気持ちは、会うべきだと私は思いますが、そういう気持ちはわからなくない。しかし、この文部科学省さんへの交渉は、そういう過去の責任問題であるとかそういうことではなくて、今後起こさないためにぜひ会っていただきたいという非常に前向きの依頼なので、ぜひ何とか一度、短い時間でもつくって皆さんの直接の訴えを聞いていただけないかというお願いなんですけれども、いかがでしょうか。

    〔萩野主査代理退席、主査着席〕

○中山国務大臣

 聞きますと、本多議員がいつも同行されて全国薬害被害者団体連絡協議会から文部科学省の方に要望活動が行われているというふうに聞いておりまして、これは本当にいいことをしていらっしゃる、こう思うわけでございます。

厚生労働省と文部科学省、ちょっと立場が違うかもしれませんが、先ほどから申し上げましたように、そういうことが起こらないように、そういう医療人を養成するんだ、そういった役割といいますか責任を担っていると思いますので、私ももう拒む気は全くございません。公務といいますか、そういうのも私は公務の一部だと思うのですけれども、いろいろな、大臣も忙しいものですから、何時の何時と言われるとなかなか御要望にこたえられない、難しいことがあるかもしれませんが、最大限時間をつくりまして、直接お目にかかる、そういったことも考えていきたいと思っております。


> ○本多分科員 大変前向きな答弁、ありがとうございます。きちんと事務方の方と調整をさせていただいて、お忙しいことは十分わかっております、長い時間をとる話ではないようにして、ただ、一度ぜひきちんとお会いをいただくように、私も今の答弁を受けとめたいと思っています。

私、ふだん安全保障委員会にいて、なかなか文部科学大臣に御質問する機会がございませんので、薬害の点は今のところまでにさせていただいて、一点、私の提案というか、大臣のお考えを聞かせていただければと思っています。

刑法を小学校や中学校や高校で教えたらどうなのかなという考えなんです。

今、非常に青少年の行動、いろいろなふうに取り上げられて、問題視されていて、例えばそれが、道徳教育がもっと必要だというようなことを言う方が非常に多くいらっしゃって、それがまたいろいろな議論を生んでいると思います。

もちろん、こんなものは、すぐに解決策が、これが特効薬だというのはないのですけれども、実は、私は前から思っていて、大学で法学部だったので、法律というのは、憲法ぐらいは割と小中高でも教わるのですけれども、刑法とか民法とかという基本的なところでさえ大学に行って初めて条文を見るなんという人間がほとんどなんです。

何をしていいか、何をして悪いかというのは、本来的に言えば、そんな法律でわからせるものではなくて、もっと前の段階で、道徳とか当たり前のところでやるべきだという考えもわかるのですけれども、私は、ある程度例示で、それが刑罰とともに、何をするとこれぐらい、もちろん殺人とか窃盗とか強盗ということはわかるのでしょうけれども、例えば、車の運転でも、酒を飲んで人を亡くさせちゃうとこれぐらいの懲役になるんだよとか、そういうことを教えることというのは実は効果が少しはあるんじゃないかなというふうに考えています。

まだまだ私が研究したわけじゃないのですけれども、大臣のこういうことについてのお考えはいかがでしょうか。

○中山国務大臣

 規範意識といいますか、あるいは事の善悪、こういうことはしちゃいけないんだよ、こういうことはいいことなんだよというようなことを小さいころから子供たちに教えるということは、非常に大事なことだと思いますし、また一歩進んで、こういうことをすると罰せられるんだよというふうなことについても、やはり身近に教えるということが非常に大事なことじゃないか、私は個人的にはそう思っているのです。実際に学校の教科書でも、例えば、人を傷つけて国家から罰せられるのもルール違反の行為に対する責任の問われ方の一つであるというふうなことが記述されているようでございまして、そういう意味では、やはり規範意識を教えると同時に、事の善悪、さらに罰則というようなことの社会的なルール、法的なルールというようなことについても、やはりそういう視点は入っているような気がするのですけれども、それをさらに厳しくいっても、本当にこういうことを、人を殺すと死刑だよとか、そこまでいくのかどうかわかりませんが、やはり自分の行動、自分がした行動については責任をとらなきゃいけないんだ、場合によっては罰せられることもあるんだよというふうなことについては、きちっとしたものを教えるべきじゃないかな、私はそう思っております。

○本多分科員

 私も、その法意識とか、法律とは何かということを教えようという努力は、いろいろな文部科学省さんのレポートを見たり、学習指導要領の端々にはかいま見ることができます。例えば、民法の中では、契約ということに関して、クーリングオフの例でかなり具体的に教育をしていただいて、非常にいいことだと思っているんですけれども、概念というのは難しいんですよね。

割と若いうちから、法律とはとか決まりとはと教えるより、逆に具体から、ちょっと殺人のところだと大変どぎついんですけれども、例えば、重過失の交通事故を起こしたときとか、普通の過失の交通事故を起こしたときとか、こういうところをしっかり教えるということは私は大切だと思うので、できれば具体から入るという観点で御指摘をさせていただいたので、ぜひ検討を、これも指導要領の見直しなどの際にしていただければと思います。

最後に、もう一点伺いたいと思います。現代の歴史なんです。特に日本の第二次世界大戦前後の歴史、これをしっかりと教えていただきたいという観点からの質問でございます。

政治家は、いろいろな自分の考え方に基づいて、この時期、教科書のここがいいとか悪いとかいろいろな議論をしております。私は、その議論自体、大変大切なことだと思っていて、大いにするべきだと思っていますが、最終的にはできるだけそこは価値中立にいかざるを得ないのかなという思いもあります。

しかし、私は、それ以前に歴史教育、この部分が、どうも三学期とか一番忙しい時期に、ずっと中世とか一生懸命教えてきて、明治維新ぐらいまでは何とか一生懸命教えて、力を入れれば入れるほど時間が足りなくなって、はい、あとはプリントを配るから読んでおけとか、入試に出るのはこことここだけだからここを覚えておけとかということで、一番日本人として知っておかなければいけない部分の歴史が、価値判断どうのこうのという以前にしっかりできていない可能性があると思っているんです。

いろいろ工夫はされてきているということは役所の方から伺いましたけれども、実際大丈夫なのかどうか。もしきちっとした調査がないのなら、私、ここを調査していただきたいんです、つまり、何月何日で大体満州事変の辺を教えているのかとか。そんなにお金のかかる調査じゃないと思うので、していただければと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○中山国務大

臣 歴史、我が国の歴史、世界の歴史に学ぶというのは、これはこの世の中を生きていく中で最も大事なことだと思っています。

その中で、私もずっと前から思っておりましたが、私の経験で、やはり近現代史の授業というのがちょっとおろそかになっていたかなと思っておりまして、実際、大臣になりましてちょっと調べてもらったんですけれども、決してそうではなくて、近現代史について、最近だろうと思うんですけれども、かなり力を入れているなということがわかりまして、安心したんです。

何か事務方の方でも、先生の御質問があるということで、六つの都道府県についてちょっと緊急に調べたらしいんですね。それによりますと、大体これは通常第二学年までに歴史の学習を行うことになっておりまして、ほとんどすべての学校で近現代史まで終わっているというふうな結果が報告されたようでございます。まあ、そうだろうと、もっと本当に細かく調べなきゃいかぬと思いますけれども、もう昔に比べると、格段にやはりそういったことは進んでいるなと思うわけでございます。

昨今、いろいろ竹島の問題とか尖閣列島の問題とかありますが、そういった歴史的な経緯とかそういったものを知らないと、それに対する反応がちょっとちぐはぐになってしまったり、あるいは違う方向に行っても困るわけですけれども、そういう意味で、現代に生きる我々としては、やはり、過去のことも大事です、古い昔も大事ですけれども、近現代史、少なくともこの百年ぐらいについてはしっかりとしてもっと子供たちに教えなきゃいかぬなということは日ごろから感じております。

○本多分科員

 きょうは薬害の問題を中心に質問させていただきましたので、ぜひ今後とも前向きな取り組み、そして、二点提案させていただきましたので、ぜひ現状の調査、歴史のところもしっかりできているのか、もうちょっと詳しくやっていただければと思います。 質問を終わります。