衆議院-科学技術・イノベーション推進特別委員会 2011年(平成23年)08月03日
○本多委員
民主党の本多平直と申します。
本日はありがとうございました。
基礎科学をしっかりと重視していく国こそ文明国だというお話をいただきました。率直に言って、日本というのは、先生から見て文明国であるのかどうか、そして、結構頑張っているけれどももうちょっとなのか、かなりまだまだだめだというレベルなのか。そういう観点から見て、ここは文明国だ、参考にした方がいい、学んだ方がいいという国がありましたら、お教えをいただきたいのが一点。
二点目なんですが、基礎科学というのにそんなにたくさん分野があるのかどうかわかりませんが、比較的ここはできているんだけれども、この分野は弱いよとか、ここをもうちょっとやった方がいいよ、基礎科学の中でも、日本の中でそういうむらがあるのかどうか、もしあるとすればどういうところを、目くばせが足りない部分などがあれば、お教えをいただければと思います。
○小柴参考人
日本の基礎科学というのは、皆さんのお考えになっているよりも僕は高いレベルにあると思います。
私の個人的な感じですけれども、これから先の若い人で、ノーベル賞を受けてもおかしくないという人が二、三、頭に浮かんでいます。ですから、私自身は悲観的では全然ないんです。
ただ、日本で、素粒子というのは基礎科学の大きな分野なんですけれども、素粒子の方でも、つくばの高エネルギー研究所の電子・陽電子衝突装置でB中間子というものの崩壊形式を非常に精密に調べて、確かに、粒子、反粒子の対称性は壊れているよということを実験的に証明して、それで幾つかの賞をもらっていますけれども、それなんかも大変に大きな寄与なんです。
ですけれども、私はすべての分野について進んでいると、これはどこの国でも言えないことなんですけれども、京都の山中先生の例もありますように、ほかの分野でも基礎的な研究というのがちゃんと日本で行われているということは皆さんも御存じだと思います。
ですから、私は、日本の国民というのは優秀であると思っております。