衆議院-予算委員会 2019年(平成31年)02月15日 (国会会議録検索システムより抜粋) ※この質疑の動画はこちら
○野田委員長 これより会議を開きます。
平成三十一年度一般会計予算、平成三十一年度特別会計予算、平成三十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、一般的質疑を行います。
この際、お諮りいたします。
三案審査のため、本日、参考人として前内閣総理大臣秘書官中江元哉さん、厚生労働省前政策統括官大西康之さんの出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として内閣官房内閣審議官向井治紀さん、内閣官房内閣審議官高橋一郎さん、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局地方創生総括官補井上誠一さん、内閣府大臣官房審議官田中愛智朗さん、内閣府北方対策本部審議官松林博己さん、総務省大臣官房政策立案総括審議官横田信孝さん、総務省行政管理局長堀江宏之さん、総務省自治行政局長北崎秀一さん、総務省統計局長千野雅人さん、法務省民事局長小野瀬厚さん、法務省入国管理局長佐々木聖子さん、外務省大臣官房審議官石川浩司さん、外務省大臣官房参事官宇山秀樹さん、財務省主税局長星野次彦さん、財務省理財局長可部哲生さん、厚生労働省大臣官房長定塚由美子さん、厚生労働省医政局長吉田学さん、厚生労働省子ども家庭局長浜谷浩樹さん、厚生労働省保険局長樽見英樹さん、厚生労働省政策統括官藤澤勝博さん、農林水産省消費・安全局長池田一樹さん、国土交通省総合政策局長栗田卓也さん、国土交通省土地・建設産業局長野村正史さん、国土交通省水管理・国土保全局長塚原浩一さん、国土交通省住宅局長石田優さん、国土交通省鉄道局長蒲生篤実さん、国土交通省航空局長蝦名邦晴さん、観光庁次長和田浩一さん、防衛省防衛政策局長槌道明宏さん、防衛省整備計画局長鈴木敦夫さん、防衛省人事教育局長岡真臣さん、防衛装備庁長官深山延暁さんの出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局第三局長森裕さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○野田委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。本多平直さん。
○本多委員 立憲民主党の本多平直です。
私からは、まず冒頭、統計不正、賃金偽装問題について質問させていただきたいと思います。
我が党の議員の粘り強い追及で、徐々に、とんでもない事実が次々と明らかになってきておりますけれども、私もここでずっと聞いていまして、一昨日の我が党大串議員の質問に対する総理答弁、大変びっくりをいたしました。
当時の私の秘書官が厚生労働省の担当者からサンプルがえの状況等について説明を受けた際のやりとりの中で、サンプル入れかえによって過去にさかのぼって数値が大きく変わってしまう理由や、専門家の意見を聞くなど、実態を適切にあらわすための改善の可能性について問題意識を伝えた。
総理秘書官が厚生労働省の専門家に問題意識を伝える、まさにプレッシャーをかけていたということを総理大臣みずからが認めた。私もびっくりをいたしました。
そして、こうなると、受け取った側、いろいろ言っただけだと、技術的なことを言っただけだと言いわけをされていました。しかし、この役所の世界で、私が厚生労働省の官僚だったら、こんな問題意識を指摘されたらどう受け取るかということが問題なんですよ。
それで、きょう、共同通信の報道がございます。厚労省の関係者が、こう共同通信に話しております。国会でも賃金の話が出ており、何とかしなきゃいけないと思ったと。
ついに、受け手の厚生労働省の側からも、こういう認識があったという証言が出てきています。
実際に、この総理秘書官からの恫喝、私から見ると恫喝、圧力、もっと上品に言っても何らかの示唆があった。この後、厚生労働省の中はどういう空気になったんですか。これが検討会のスタートにつながったんじゃないんですか、藤澤さん。
○藤澤政府参考人 お答え申し上げます。
毎月勤労統計調査の対象でございますけれども、以前は、二、三年ごとに、新たに無作為抽出をした事業所の総入れかえを実施をしておりました。その結果、事業所の入れかえに際して、調査結果について段差が生じ、過去にさかのぼって数値を補正することがかねてより課題となっておりまして、それにつきまして、専門家の意見を聞くなどして、そもそも改善策を検討する必要があるものと考えてきていたところでございます。
こうした中で、今御質問がございましたように、厚生労働省の担当幹部が、総理秘書官レクの際に、サンプル入れかえによって過去にさかのぼって数値が大幅に変わってしまう理由、それから、専門家の意見を聞くなど、実態を適切にあらわすための改善の可能性などの問題意識を伝えられたとのことでございます。
それと並行いたしまして、今ほど申し上げましたように、従前から改善策を検討する必要性を認識していたことや、遡及改定に関する問題を指摘する有識者の声なども踏まえて、統計の専門家の意見を聞くために、平成二十七年六月から毎月勤労統計の改善に関する検討会を開催することとし、毎月勤労統計調査に係るさまざまな課題について、国民にとってわかりやすく信頼性の高い統計を作成する観点から検討がなされたものと承知をしております。
なお、ただいま御指摘の、けさの報道については承知をしていないところでございます。
○本多委員 従前から技術的な検討をしていたという御説明があったんですけれども、総理秘書官からのこの示唆があって、少しこれは急がなきゃいけないな、そういう判断は当然出てくるんじゃないんですか、どうですか。(発言する者あり)
○野田委員長 お静かにしていてください。
○藤澤政府参考人 お答えいたします。
今ほど申し上げましたように、その総理秘書官レクの前から、専門家の意見を聞くなどして、改善策を検討する必要があると考えていたところでございます。
そういったことがございまして、平成二十七年六月から毎月勤労統計の改善に関する検討会を開催することとし、毎月勤労統計調査に係るさまざまな課題について、国民にとってわかりやすく信頼性の高い統計を作成する観点から検討がなされたものと承知をしております。
○本多委員 ちょっと、質問に今答えていただいていないので、もう一度お願いします。
総理秘書官のレクで、まあ私は、その検討を事前からしていたということ自体も、本当かどうか、これからまた追及しなきゃいけないと思っているんですが、していたとして、それが、やはり総理秘書官からそういうことを言われたら、事務的に検討していたことと重なったわけですから、検討が加速したということは当然なんじゃないんですか、どうですか。
○藤澤政府参考人 失礼いたしました。
ただいまの御質問は、総理の秘書官のレクの後に、厚生労働省の中の検討がどういうふうになったかという御質問と理解をいたしましたけれども、その後、総理秘書官の後に、厚生労働省の中でどのように検討が行われていたかについては承知をしておりません。
○本多委員 だから、承知をしていないんですよね、この方はそのときの現職じゃないんですから。ですから、私たちがずっと求めています宮野総括審議官、姉崎部長、この場に来ていただかないとだめだと思っています。
さらには、この宮野総括審議官、姉崎部長は当然なんですけれども、当時の課長にも、お二人、この検討会に事務局として入っている課長もいらっしゃるんですね。この二人の課長にも、総理秘書官からのプレッシャーを厚生労働省側がどう受けとめていたのか、ここをしっかりと聞かなきゃいけないと思っているので、お呼びいただきたいんですが、まず、当時これを担当していた、この検討会を立ち上げたときの事務局の課長のお名前、二人、教えていただけますか。
○藤澤政府参考人 申しわけございません、今把握をしておりませんので、確認をしてお答えをしたいと思います。
○本多委員 私、ここに今あるんですけれども、三富企画課長、それから、これは読み方がよくわからないんですけれども、クコヤさん、ヒサコヤさん、雇用・賃金福祉統計課長、この二名じゃないですか。ちょっと私、読み方が間違っていたら申しわけないです。
○藤澤政府参考人 失礼いたしました。
当時の担当の参事官が三富、それから、雇用管理官、雇用・賃金福祉統計室が久古谷でございます。
○本多委員 それでは、その三富さんと久古谷さん、こういう担当の課長が総理秘書官からの示唆をどう受けとめたのか、この場でお話をしていただかなきゃいけないので、参考人としてお呼びをしていただきたいと思うんですが、委員長、お願いします。
○野田委員長 後刻、理事会にて協議いたします。
○本多委員 それでは、きょうは、その圧力をかけた方の元総理秘書官にも来ていただいていますけれども、元総理秘書官、やはりこれは、こういう問題意識を指摘をしただけで、厚生労働省という役所は、総理秘書官から問題意識を指摘されただけで、実態を高く見せようというプレッシャーに感じるということは感じられなかったんですか、あなたがそういうことを言ったときに。
○中江参考人 お答えいたします。
二〇一五年一月の毎月の勤労統計の確報につきまして厚生労働省から説明を受けました。四年前のことですので詳細には覚えておりませんが、その際、私からは、賃金動向に関する基礎統計について、これまで公表していた数値が、過去にさかのぼって三年間分、大幅に変わる理由等を尋ねたところ、サンプルを全数入れかえしているからである、そういう方法をとっているためであるという回答でございました。
そこで、過去にさかのぼって大幅に数値が、伸び率の数値ですが、変わるようでは、経済の実態がタイムリーにあらわせられないのではないか、そういう観点から、どうしてそのような全数入れかえという方法をとっているんですか、ほかの統計においても同様に全数入れかえがとられているんですかというようなことを聞いた記憶がございます。
また、ほかの統計や諸外国の事例なども見つつ、専門家の意見を聞くなど、経済の実態を適切にあらわすために、先ほど申し上げましたようにタイムリーにあらわすために、改善の可能性について考えるべきではないかという問題意識を伝えた記憶がございます。
私としては、当然の反応をしたつもりでございます。現に、このときの統計結果に対しましては、有識者の方々からもさまざまな指摘がなされたと承知しております。
私としては、これら一連のやりとりは、全て政策的な観点からのものであると考えております。政府に都合のいいデータが出るように統計手法上不適切な方法をとらせる、そういった意図に基づくものでは全くございません。
○本多委員 あなた、いろいろ言っていますけれども、私が非常に違和感を感じるのは、この安倍政権というのは、加計学園問題のときにも、秘書官が調整を超えて何か中身に相当かかわっていると。あなたも、総理の周りで総理の業務を調整するのが役目だと思いますけれども、厚生労働省の説明に随分と、統計の専門家でもないのにいろいろなけちをつけて。そういうことを厚生労働省側が圧力と受け取った、こんな安保法制でごたごたしているときに賃金までおかしくなってどうするんだというように受け取った可能性があるんですよ。
ですから、あなたの側の今の説明はとりあえずそのままお聞きをしますけれども、厚生労働省側がどう受け取ったのか、それでどう動いたのかということを、今後もきちんと参考人に来て説明をしていただきたいと思います。
それでは、次、自衛官の募集問題。安倍総理が、憲法改正の必要な理由として、自治体が協力をしていない、六割の自治体が協力をしていないと、何かとんでもないことを言っているんですね。私たちの認識では、四割の自治体も協力をしているんですよ。
住民基本台帳というのは誰でも見られるものじゃありません。きちんと、裁判所の裁判に必要だとか、個人でもそうです、それから、国の機関でも法律に定めがなければ見ることはできません。警察も海上保安庁も消防も、それは募集はしたいですよ、高校三年生にパンフレットを送りたいですよ。住民基本台帳の閲覧はさせてもらっていません。防衛省だけが、これは法律に資料を求めることができると書いているから閲覧をさせてもらっているという。
そして、さらに、書き写させるのは大変だから、防衛省からも求めがあるから、紙で、ちゃんとコピーで出しましょうと協力を特に強く一生懸命してくださっているところが四割あって、そして閲覧という協力をしているところも六割あるというのが私の認識なんです。
さらに、残り、四割六割じゃないな……(発言する者あり)四割五割。ところが、残り一割についても、総理大臣、とんでもないことを言っている。
これは結局非開示なんですけれども、大臣、私の説明では、実はこれは、防衛省は結局、別なところから、学校から名簿をもらっているからもう閲覧にさえ行かなくていい。それから、離島だからちょっとお金がかかるから行かなくていい。それから、ここのところは小さな村で人口が、高校三年生がほとんどいないので、わざわざ閲覧に行っていない。防衛省側が、自治体は閲覧をさせてくれるのに、わざわざ自分から求めていない、こんなところが含まれているのが一割じゃないですか。これを協力していないに入れるのはおかしいじゃないですか。
○岩屋国務大臣 まず、先生がおっしゃった認識とは私どもはちょっと違っておりまして、自衛隊法九十七条によって、まず、自衛官の募集というのは、自治体の事務とされている法定受託事務でございます。それを受けて、自衛隊法施行令第百二十条によりまして、防衛大臣は、自衛官の募集に関し必要があると認めるときは、必要な報告又は資料の提出を求めることができると。これに基づいて、私ども、自治体側に資料の提供を依頼させていただいております。
したがって、紙媒体あるいは電子媒体等でその資料を、四情報を提供していただけるという前提で依頼をしているところでございます。
その上で、未取得の自治体が一割あるというのは、先生がおっしゃったような理由もございますし、長年にわたって正直ずっと協力していただいていないという自治体もあったりして、募集広報の効果を踏まえてほかの方法によった方がいいだろうという判断をしているところなどもありまして、一割の自治体からは未取得ということになっているわけですけれども、いずれにいたしましても、法律あるいは政令に基づいた協力がいただけていないという意味では、約六割の自治体からは協力をいただいておらないということは事実でございます。
○本多委員 総理大臣が国会で六割と言ったから、それをもう直せなくなって。私、これは事実に基づいて指摘をしているわけですよ。きちんと一割の、細かい全部の理由を私、これから調査をしたいと思います。
私が防衛省の官僚の方とやりとりしたときは、そういう答弁ではないんですよ。高校が協力的で、大きな高校幾つかから名簿をもらっているから自治体から協力をしなくて済んでいると。これを非協力に入れたら、これで皆さんが閲覧もしない、資料もわざわざ要請していない、こういうところを非協力と入れるのは全く調べ方がおかしい。引き続き議論をしたいと思います。
もう一つ、きょう指摘をしたいのが、昨日付ですか、自由民主党政務調査会安全保障調査会長、国防部会長名で、自民党所属国会議員に対して、「自衛官募集に対する地方公共団体の協力に関するお願い」。
つきましては、党所属国会議員におかれましては、上記の趣旨に御理解を賜り、いま一度、選挙区内の自治体の状況を確認いただくなど、法令に基づく自衛官及び自衛官候補生の募集事務の適正な執行に向け、御協力くださいますようにお願い申し上げますと。
何をさせているんですか。これは防衛省としてはありがた迷惑じゃないですか。苦労して、私の解釈でいえばですよ、皆さんからいえば、文書を出して見せてもらっている。四割は書き写しで、警察も海上保安庁も入手できない高校三年生のデータをもらっている。それを協力じゃないと言っていること自体が失礼で、私はこれから自治体でふてくされるところが出てくるんじゃないかと危惧していますけれども、そのこともやり、かつ、自衛隊の方に手間をかけちゃいけないからと紙ベースでくれている自治体が四割ある中で、更にこういう何かおどしのような、各国会議員に地元の自治体をチェックをさせる。
これはありがた迷惑じゃないですか、自民党にこんなことをされたら。どうですか。
○岩屋国務大臣 まず、先ほども申し上げましたように、政令にもありますように、資料の提出を自治体に求めることができるということで、防衛大臣からの依頼書もそのことを明確に記して、協力をいただきたいという依頼をさせていただいておりますので、それができないところは、やむなく、やむなく閲覧をさせていただいて、自衛官が書き写しているということでございます。
それから、今の自民党の文書については、防衛省の関知するところではございません。防衛大臣の立場から、この文書についてコメントすることは差し控えたいというふうに思います。
私どもとしては、一つでも多くの自治体から御協力をいただけるように、今後とも粘り強く取り組んでいきたいというふうに考えております。
○本多委員 総務大臣にもお越しいただいていますけれども、こういうことでいいんですか。こんな、自治体が協力を、私からしたら、している、それを更にプラスで紙ベースで出していることについて、必死に防衛省がお願いをして一つずつそれをふやしていくというのはいいんですけれども、何か党からこういう圧力をかける、これは地方自治を所管しているところから、どうですか。
○石田国務大臣 お答えをさせていただきたいと思います。
その前に一つ、先ほど委員から閲覧に関しまして、閲覧の場合は、個人でも要件を満たせば閲覧ができるということにはなっております。
それで、今の御質問に対する答えですけれども、自衛官及び自衛官候補生の募集について、どのような資料を求め、どのような形で提供するかにつきましては、自衛隊法第九十七条第一項及び同法施行令第百二十条の規定に基づき、防衛省と市町村とにおいて当該法令の解釈により判断されるものと認識いたしておりまして、総務省としてコメントする立場にはないと考えます。
○本多委員 私、自民党さんがどういう立場でこういうのをやったかわかりませんけれども、募集業務に悪影響が出ないことを心から祈りたいと思います。
自治体の皆さん、別に自衛隊に対する反感じゃないんですよ。今、個人情報で、サークルだって何だって、名簿を出すだけで、何で私の住所を聞かれるんだという世の中なのは皆さん御存じのとおりですよ。選挙だって、コピーはだめだけれども、じゃ、見るだけならいいよと、いろいろな団体から名簿をいただいたらありがたいじゃないですか。そういう時代になっているんですよ。だからいろいろな自治体で、見るだけにしてくださいよ、本当は書き写させるのは大変だと思うけれどもと、こういう状況になっているんですよ。それを、こんな圧力まがいの文書を自治体に出して、私はこれが悪影響が出ないことを心から祈りたいと思います。
片山大臣、昨年の私の国会での答弁にあなたは虚偽答弁をしているので、はっきりとさせていただきたいと思うんですね。
ことしも新たにまた、あなたの事務所で秘書が勝手に口きき業務をされていて、謝礼をもらって、大臣は全く関係ないと。甘利大臣はこういう事案でおやめになっていますけれども、多分、あなたはやめないんだと思います。私は、ずっとあなたがここの大臣に居座っていただいて、安倍内閣というのは、国会の会館の事務所で公設秘書が口ききビジネスをして、それは秘書がお金をもらったんだからいいんだと。こういう方を閣僚に居座らせていただいた方が、地方選挙も参議院選挙も非常に戦いやすいなと思いますけれども。
ことしの話はそうですけれども、去年の話はそういうわけにいかないんですよ、あなたが絡んでいるので。
いいですか。私の去年の予算委員会の質問に、「あなたの東京大学の後輩で、関東信越国税局に、局長をされている方に電話で青色申告に関するお願いをしたことがありますか。」「お答えいたします。 そういったことはないと思います。」
私が、「思いますって何ですか。そこが大事なので。 あなたが百万をもらったかどうかはどうでもいいんですよ。関東信越国税局の東大のテニスサークルの後輩に、青色申告の件で何とかしてやってということを言った事実はありますか。」「お答えいたします。 そういう事実はございません。」と。
これは今でもこのとおりですか。
○片山国務大臣 お答えいたします。
御指摘の昨年十月の週刊誌の記事につきましては、事実と異なる点が多々あるため、私の名誉を毀損することから、十月二十二日に提訴し、これまで二回の口頭弁論がありましたが、週刊誌側からは何の証拠も出てきておりません。ですから、私はずっと、実際、働きかけも、それから百万円の振り込みもないということを確認していることを累次答弁をさせていただいております。
先ほどおっしゃった、十一月一日の予算委員会の委員の御質問とそのお答えにつきまして、東京大学の後輩で関東信越国税局の局長をされている方に電話でお願いをしたことがありますか、そういったことはないと思いますというのは、今でもないと思います。(本多委員「ないんですか」と呼ぶ)ないと思います。というか、そういう事実は、私どもが確認した限りでは、ないと思います。ただ、四年も前でございますが。
いずれにしても、司法の場においても、引き続き、この記事が全く事実ではないことを明らかにしてまいり、あわせてしっかりと説明をしていきたいと思います。
さらに、せっかくですから重ねて申し上げさせていただきますと、一番極端にこの週刊誌の記事が全く捏造である部分というのは、この当該会社さんが私どもを訪問されたのは一回でございまして、それは四年前の七月でございますが、その七月の時点において私どもと国税との間に何の特にやりとりもありませんので、そもそも、九月に何かがあったとしても、それは関係があることなのかないことなのかということは、この場では有意に理論づけられないことなのではないかというふうに思う次第です。
以上でございます。
○本多委員 あなた、今聞いていないことまでいろいろ言いましたけれども、この年の九月三日に関東信越国税局の総務課の総務課長と電話していますよね。片山議員から総務課長宛て、次のとおり電話があったと。私はこれは見せてもらっていませんけれども、黒塗りになっていて。あなた、電話していますよね。何を話したんですか。
○片山国務大臣 お答えいたします。
御指摘のお話は、情報公開手続によって昨年出てきたものではないかと思いますが、私どももそれは承知しておりますし、記者会見でも累次お答えしておりますが、四年も前なので記憶はないんですというか、正確に全く思い出せないんですけれども、一般的に問合せを行うとかいうことは、それは当然あることでございまして、それは国税局であっても、税務上の処理見解は、個別の意見に、個別の案件を契機として出てくることはありますから、そういうことはあるかもしれませんが、私はこの総務課長さんのお名前もその当時のことも全く記憶にないし、局の総務課長という方だと相当、かなり若い方ですから、私の現職時代に実際に接触があったとも全く思えないので、以上のような状況でございます。
○本多委員 いろいろ、制度の質問だったら本省にしますよね、あなたは財務省の出身なんですから。なぜ関東信越国税局に電話をしたんですか。青色申告の話じゃないんですか。
青色申告は話題じゃないということは、じゃ、答えてくださいよ。特定企業の青色申告の話じゃないと。
○片山国務大臣 お答えをいたします。
これは記者会見等でもお話ししたんですけれども、もう四年も前でございますし、私自身がこの電話をしていないかということを全く覚えておりませんので申し上げられないんですけれども、この国税局自体が非常に所管の広い局でございまして、私はこの局の管内の出身でございます。そういったことも含め、また、これらの地域で行われる取引等に関する税務上の事務処理手続等は、国税庁本庁ではなくて、局でお答えをいただきます。そういう制度自体もございます。
そういったことなのかとも思うんですけれども、何しろ記憶がないので、この場で無責任なことは申し上げられませんので、そういうことですけれども、いずれも、何回もお答えしておりますし、訴訟の場等でも主張しておりますように、私の方から、その週刊誌が指摘した、この経営する会社についての個別の案件をどうしてくれという働きかけをしたということはございません。
以上でございます。
○本多委員 最後のところだけはっきり言ってもらえればいいんですけれども。
あなたは何で、じゃ、その記憶は曖昧なのに、テニスサークルの局長に電話したなんという覚えやすい方は、していないとはっきり言えるんですか。本当にしていないんですか。
○片山国務大臣 お答えをいたします。
この件については、先国会で私は百五十八回答弁をしておりまして、いろいろなことに誠実にお答えをしておりますが、関東信越国税局の当時の局長ということになると近い年次でございますし、恐らく知っている人間ということであれば、その記憶はあるないは多少はあっても、こちらの方について、私はその名前も相手も全くイメージとして浮かびませんので、今、そこで、私ができる限りのお答えをして、そのようだということに尽きるわけでございます。
以上でございます。
○本多委員 この片山さつき議員との対応状況、片山議員から総務課長宛て、次のとおり電話があったというこれは、私には見ることができません。国民には見ることができません。しかし、この部屋に、お一人だけ見ることができる方がいらっしゃいます。
麻生財務大臣、これ、ちょっと見て、片山大臣が言っていることが本当かどうか調べて、次の委員会ででも教えていただけますか。
○野田委員長 財務大臣麻生太郎さん、質問時間が終了しておりますので、手短にお願いいたします。
○麻生国務大臣 御存じかと思いますけれども、国税庁になされた開示請求につきましては、情報公開法の規定に基づいて、国税庁長官、いわゆる行政の長が代行する、要は実施するため、個別の開示請求について財務大臣の立場で説明等々を受けるものではありませんし、したがって、お尋ねの件について内容を詳しくするというのはいかがなものかと存じます。
○本多委員 いかがなものかって、法制上は見られるんですね。私は事務方に確認をいたしました。
これは、国務大臣たるものが国会議員時代に……
○野田委員長 本多さん、質問時間が終わっています。
○本多委員 金をもらって口ききをしていた疑惑ですから、財務大臣は見ることができますから、しっかりと調査をしていただきたいと思います。
以上で質問を終わります。
)